こんにちは!おおはしです
これは自分だけコンセプトを理解せずに写真を提出してしまったHCDパンフレットのパート紹介ページ
急に涼しくなってきましたが、皆さま体調など崩されてはいませんでしょうか?
前回のブログで演奏面のお悩み相談をしたところ、読んでくださった方々から多くのアドバイスをいただきました。本当にありがとうございます。 (最近、pでロングトーンすると低い音域でノイズが入ってしまうんですよね。唇とマウスピースのセッティングとか息の流れのような基本的な部分に問題があると考えているのですが、原因の気づきが得られる効果的な練習方法あればアドバイスいただけますと幸いです。)
先日、メンバー同士で結婚された親友夫妻のおうちへお邪魔した機会がありました。(緊急事態宣言前になります)
その新居の玄関でこんなものを目にしました。
新居があまりにも羨ましくて、その日以来一番欲しいものがiPadから新築の一軒家に更新されました
DCJの盾が気になったり、宅配便用に置いている印鑑に「あるある~」と言いそうになったりしますが、右側のレコードをご覧ください。
ディープなJOKERSマニアの方ならお分かりかと思いますが、これは2019シーズン「A Bitter Sweet Life」のレコードのプロップ(小道具)の一部ですね。 ショーの冒頭、主人が音楽を聴くシーンで使われるのが印象的でした。
このプロップを詳しく見ていくと、黒のプラダンの質感がレコードの溝を表現していて、レーベル部分にもショーの曲目があしらわれていてなかなか芸が細かいものになっています。
そんなこだわりが詰まったこのプロップですが、実際のショーではあくまでレコードプレイヤーの一部であって、お客さんの目線では細かいところまでは見えにくい部分でした。
真ん中がそれです(見えない)
そんなお客さんの目に届かないような細かい部分であっても、とことんこだわってしまうのが、作成するメンバーの性(さが)なのかもしれません。
そこで今回は、メンバーがショーのために作成したプロップにスポットライトを当て、そのこだわりについて皆さまにご紹介したいと思います。
まずはこだわりで言えば、2020シーズン「JOKERS‘」で使用した、トラックのプロップは欠かせないでしょうか。 (個人的に材料をホームセンターまで買いに行ったという思い出ポイントがでかい)
三人がかりでしか運べない特大サイズとまさかの冒頭15秒しか登場しないインパクト抜群のこのプロップには、実際のJOKERSトラックそっくりになるようにみんなでデザインをこだわり抜きました。
ロゴ部分は業者に発注し作成した耐水ポスター
同じく「JOKERS‘」のショーのプロップで言えば、個人的に名作だと思う日めくりカレンダーもご紹介します。 (個人的に日付部分を2回作り直したという思い出ポイントがでかい)
ショーの中で過ぎていく季節を表現するこのプロップでは、ドラムメジャーが狙った日付を目と感覚を頼りに止めるという、とんでもテクニックを披露しました。
こんな構造どうやって考えたの?と製作者に尋ねたら、「ニコ動に『作ってみた』の動画があったんすよ」と言われ世界は広いなと思いました
もうちょい過去のプロップも見ていきましょうか。
何かギリギリの線を狙っている気がしなくもない2017シーズンのゲーム機
2015シーズンのサンタさんの職場(おおはしもツーピスほしい)
2014シーズンのHCDショーで漁に出た主人公の網にかかった魚のような何か(穴からあみタイツを履いた脚を出しました)
そんな工夫と小ネタを織り込み作り込んでいるプロップたちですが、例年ショーの内容を考えてくれているメンバー(人呼んでJ’s Brain)とプロップを管理するメンバーが話し合い、有志のメンバーが設計やデザインをして、JOKERSみんなで作成しています。
デザイン画とか
製作過程とか
プロップの組み立ても毎回みんなで行います。
近年はプロップの点数が多くなっているため、積み込み時にコンパクトになることを考慮した設計がなされています。
畳まれると用済みのやつにしか見えなくて、積み込みの際に毎度「これゴミちゃうし」と念押しされていた2019シーズンの引越ダンボール
またHCDで披露される有志のアンサンブルなどでも、独自のプロップを作成したりしています。
これはわたしが作成した、ピット(+おおはし)アンサンブルのコンビニレジプロップ
わたしが「ドラムセットを叩きたい」という希望を押し通した結果、ピットメンバーの大半が普段と違う楽器を担当することになりました
こうやって改めてプロップを並べてみると、あふれ出る手作り感を感じずにはいられないですね。(実際、プロップづくりは学校の文化祭みたいで楽しいです)
洗練されたスマートさ、みたいなものはないかもしれませんが、私たちのショーにおいてはプロップからにじみ出る人間臭さみたいなものが、むしろパフォーマンスに説得力を与えているのではないかなと思います。
プロップは毎度最後の本番が終わるやいなやメンバーから廃棄物扱いされます
さてブログを書いているいまの時点では、緊急事態宣言が9月末をもって解除され、それに伴ってJOKERSも全体練習を再開する予定となっています。
今シーズンは緊急事態宣言に伴う全体練習の中止の期間が長く、2020シーズンの「The Box」のプロップのごとく、オンラインのグループ通話を利用したミーティングやトレーニングが多くの時間を占めました。
かつてのように、みんなで集まって気兼ねなくマーチングや音楽ができないもどかしい期間であることはほかのメンバーたちがブログでつづっている通りです。
その一方で、この期間は我々にとって「ばね」のようなものでした。
毎週オンライン上で顔を合わせて、Webカメラを通して練習する、作成されたショーの楽譜やコンテを共有し、プロップの作成や準備をおこなう。
ミゾウの生活ではありますが、この期間はショーのために準備を重ね、「溜め込む時間」だったと思います。 全体練習が再開した瞬間、ショーを披露する日に向かって蹴りだすでしょう。
改めまして、今シーズンのショーをどうぞ御期待下さい。(もちろんプロップにも!)
それではさようなら
プロップはシミュレーションと試行錯誤によって成り立っています