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誰が為にビューグルは鳴る

時には昔の話を。

今,主に現役でマーチをしていらっしゃる方は驚かれるかもしれませんが,かつて日本では,一般の全国大会出場チームの過半数がビューグルを使用していた時代がありました。 DCIに代表されるコースタイルのマーチングをする時は,ビューグルを使用することがかつては当たり前だったわけです。 しかし,DCIのマルチキー化の波を受け,日本においてもビューグルを使用する団体はだんだんと少なくなってきました。


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ビューグルの転機となった年である2000年,アメリカ合衆国の首都ワシントン。 そこでは,歴史上初めてビューグルとマルチキーブラスのコーがスタジアムに並び立っていました。 純粋にビューグルの音に酔いしれる時間を過ごすのではなく,異なる音質を比較して優劣を判断する。 スタジアムに漂う,さながら品評会のような空気。 時はまさに世紀末。

ボストンクルセイダーズの「time to say goodbye」や,キャデッツの「we are the future」など,時代の終わりと始まりを予感させるプログラムが並んでいました。 そんな中,ビューグルコー史上に燦然と輝く名演が誕生したのです。 「現段階でビューグル最高の名演とは?」という話題では必ず挙がる,サンタクララバンガードが演じた「age of reverence」。 絶対音楽であるにも関わらず,その曲調と使用の歴史によって葬送のイメージを持たれることの多い「バーバーのアダージョ」を見事に表現してのけました。 翌年,新世紀とともに「new era」と題してマルチキー化したサンタクララバンガードが,この曲に葬送のイメージを持っていたことは想像に難くありません。 スタジアムの観客達は,ビューグルが葬られようとする瞬間を目の当たりにして,日本に住む我々には想像し得ない程の喪失感を感じていました。

ドラムコーの映像として主に出回るのは,いわゆるワールドクラスのトップコーがほとんどです。 しかし,それはアメリカのドラムコーのほんの一側面にしか過ぎません。 もともとDCIとは、青少年の非行防止のため,集団行動を学び,音楽・マーチングを通じて感動を学習するという目的で成立しました。 6月から9月までという,とても長いアメリカの夏休み。 小学生や中学生は地元のコーに参加し,週末のショーだけバスで移動。 高校生や大学生は,ミドルクラスのコーやトップコーに参加し,起居を共にしながら毎日のようにショーを創る。 ジュニアとシニア合わせて1000を超えるチームが,長い旅路の中で規律と友情と努力と感動を学んできました。 たった一夏をとっても,何千人という若者がビューグルを演奏し,何十万人の観客が全米各地でそれを味わう。 スタジアムの外,普通の民家の前でトップコーが全力でアップをし,住民はそれを庭から楽しむ。 シカゴ響の爆音金管に代表される,アメリカオケのハイレベルな金管奏者の多くがかつてビューグルを演奏していたと聞くと,ビューグルの凄さがわかる気がします。 このように,アメリカにおけるビューグルとは,日本に住む我々には想像もできないほど生活に根付いた文化としてそこに在ったのです。


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DCIは,そのような文化としてのビューグルを捨て,マルチキーへと「変容」する道を選びました。 汎用性の高さ・アンプやフロントベル以外の楽器との親和性や経済性を考えると,マルチキー化は必然の流れだったと思います。 しかし,日本においてはビューグルの火は小さくなりこそすれ,消えることはありませんでした。 なぜなら,日本に住む我々にとっては,それは憧れの存在だったからです。 温かくスタジアムを包み込むバラード。 統一されたブレススピードが生み出す比類なきトゥッティの響き。 すべての楽器が同じサクソルン属であるため生まれる,異常とも思える豊かな倍音。 残酷なほど演奏者の力量を反映するピーキーな仕様。 しかし,だからこそ統一を成した際には観客の心の一番深いところをわしづかみにする,伝達能力の高さ。

憧れの力は,「変化・変容」ではなく,我々に「進化」を選択させるに至りました。

時にビューグルの音は,色彩に乏しい・表現の幅が狭いと言われることがあります。 我々は理解しています。 それが,ビューグルという楽器のせいではなく,ビューグルをまだ吹きこなせていない自分たちの責任であることを。 ビューグルに息を通し,ビューグルの音を作ったことのある人なら,すぐにこの楽器の底知れぬ可能性に気がつくと思います。 ビューグルサウンドの鉱脈は,まだ掘り尽くされてはいないことに。

JOKERSは,憧れを持ち続け,進化を続けようと思います。 かつて憧れたDCIのサウンド。 そして日本において(願わくばJOKERSで)いずれ生まれるであろう最高のビューグルサウンドに対して。

JOKERSは,そう考えるメンバーが日本一多いドラムコーなのです。

オールフロントベルのビューグルサウンドで,あなたの心を撃ち抜く!

この楽器の可能性を,我々と共に拓きましょう。


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皆さん,JOKERSビューグルラインに参加してみませんか? JOKERSビューグルラインには,金管楽器経験者の方はもちろんですが,それまで木管楽器しか経験が無かったメンバーや,そもそもほとんど楽器を触ったことがなかったメンバーも在籍・活躍しています。

未経験・ブランク,なんのその。JOKERSは,皆さんの力を求めています。 ぜひ一度,見学にいらして下さい。誰よりも充実した日曜日と,筋肉痛に襲われる月曜日をお約束します!! そして,今シーズンを共に友として歩きましょう!! 次回練習は,4月2日,京都にて。 メンバー一同,全力であなたをお待ちしております!

Contrabass 山本

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#2017 #お知らせ #ビューグル

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